苦しい時に頼れるのがエースだ。仙台育英は終盤、東北打線の粘りに苦しめられたが、4番手大栄が後続を断って令和初の県大会の頂点に立った。
 3点差まで迫られた八回1死一、三塁でマウンドへ。直後に野手の失策で1点を失っても動じなかった。2死三塁とピンチは続いたが、左の代打白本は2球で簡単に追い込み、最後はチェンジアップで空振り三振に。「左打者に投げる球として精度を上げてきた」。自信のボールで東北の攻勢を断ち切った。
 今年の仙台育英は投手層の厚さが強みだ。今大会は右3枚、左3枚とバランスの良い6人で臨み、いずれの試合も3人以上をつないで頂点に上り詰めた。
 須江監督が自信を持って継投策を打てるのは「最後に大栄がいるから」。昨夏の甲子園も経験した絶対的な守護神がチーム全体に安心感を与えている。
 「夏を戦うには、1試合5、6人でつなぐのが理想」。若き指揮官の視線は既に甲子園を見据える。「ピンチになったら自分が抑えるという気持ちで、丁寧に投げていきたい」。大栄も自らの領分をよく分かっている。(今愛理香)