第101回全国高校野球選手権宮城大会は13日に開幕し、67チームが甲子園出場を目指して熱戦を繰り広げる。全国切符を目指し、変革を遂げた県内の3校を紹介する。(大谷佳祐、今愛理香)

 東北学院は間違いなく県内で最も勢いに乗るチームだ。春の県大会は1972年の創部以来初めて3位となり、東北大会に出場。2回戦は甲子園常連の花巻東(岩手)を破る金星も挙げている。

 井上と小林賢の両右腕がチームの基盤となる。エースナンバーを背負うのは制球力が武器の2年井上。春の県大会は3試合を完投し、四死球はわずか2。防御率1.00と抜群の安定感を誇る。井上を支える3年の小林賢は横手からのツーシームが切れる。花巻東戦で先発し、九回途中まで粘りの投球を見せた。

 昨秋の県大会は2回戦で好投手千坂を擁する古川に屈して敗退している。しかし、この1敗が両右腕には糧になった。

 先発した小林賢は六回途中まで被安打9と打ち込まれた。継投した井上も3失点と流れを止められない。連打を浴びては弱気になる悪循環で失点を重ねていった。

 一方で相手の千坂はパワーピッチャーらしく、連投にもかかわらず強気に直球で押してきた。「自分から崩れることがない。精神的な強さを感じた」(小林賢)。冬は投球の基本を見直すことに注力した。

 投げ込みは3割程度の力に抑え、指の掛かりを入念に確認した。井上はカットボールを習得。小林賢も春の武器となったツーシームを身に付け、投球の幅を広げた。

 第3シードとして迎える夏の宮城大会。井上は「シードは意識しない。小林さんと長く野球をするため、持っているものを全て出す」と意気込む。「花巻東と対戦し、全国水準の実力を知ることができた」と語るのは小林賢。経験を力に変えるつもりだ。