▽1回戦(第4試合)

鶴岡東(山形)000030012=6
高松商(香川)011000002=4

 【評】鶴岡東は少ない好機を生かし快勝した。2点を追う五回、河野の適時二塁打で1点差に迫ると、なおも2死満塁として丸山が三塁直撃の2点打を放ち逆転。八回は長打2本で追加点を挙げ、九回は竹花の2点本塁打でダメ押しした。先発影山は粘りの投球で味方の援護を呼び込んだ。高松商は三回まで2点を先行したが後が続かず、九回に2点を返すにとどまった。

 ○…影山「しっかり腕を振れた」 鶴岡東の先発左腕の影山が6回2失点と好投した。「ピンチもあったが、真っすぐにスピードがあったので抑えられた」。満足そうにはにかんだ。
 最大のピンチは3-2の六回だった。2死二、三塁塁から、全球直球で歩かせて満塁とする。それでも、マウンドに駆け寄った捕手大井に「直球で押すからな」と念を押された。右打者の飛倉は外角低めの138キロで空振り三振に仕留めた。
 ガッツポーズも飛び出し「しっかり腕を振れた」と納得顔。「自分は制球が良くないので、直球で押す。次も抑える」と2回戦に向けて気を引き締めていた。

◎5回打撃でリズム

 鶴岡東・佐藤俊監督の話 香川投手からはそう簡単に点は取れないと分かっていたので苦しい試合だった。五回の河野、丸山の打撃でリズムをつかめたのは大きく、投手陣もよくリードを守ってくれた。

◎丸山食らい付き 好左腕攻略

 春の選抜大会で春日部共栄(埼玉)を完封した高松商のエース香川を、鶴岡東の強力打戦がどう攻略するか。戦いの構図は明確だった。軍配は鶴岡東。好左腕のわずかな隙を見逃さなかった。
 香川の武器はチェンジアップ。直球と同じ軌道で近づきながら、右打者の外角ですっと沈むから何とも手に負えない。四回までは内野ゴロの山を築かされた。
 攻略したのは五回だ。1点差に迫ってなおも2死満塁の好機。5番丸山は1-1からわずかに浮いたチェンジアップを三塁線にはじき返す。「体が泳いで当たりは良くなかったけど、とにかく食らい付いた」(丸山)。打球は三塁ベースに当たって大きく跳ね、2者が生還して逆転した。
 第1打席は三ゴロ、第2打席が空振り三振。いずれも低めのチェンジアップに苦心していた。「とにかく低めは捨てて」(丸山)というのは佐藤監督の指示でもある。八回の第4打席も真ん中に入ったチェンジアップを二塁打とし、貴重な追加点の糸口をつくった。
 丸山はこの日が18歳の誕生日。スタンドからのハッピーバースデーの大合唱は「夢中で聞こえなかった」と言うが、自らのバットでお祝いする最高の一日になった。(安住健郎)