20日開幕のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会を前に、フィジー代表チームが7日から秋田市で事前合宿を行う。練習は一般に公開され、秋田県内の小学生らとの交流会もある。地元のラグビー関係者は世界トップレベルの選手とプレーに触れることで、ラグビー王国・秋田の復活の扉が開くことを期待する。

 事前合宿は7~12日に実施され、フィジー代表の選手31人、スタッフ17人が参加。市中心部にある八橋球技場と八橋陸上競技場でW杯前の最終的な調整を行う。自由に見学できる。

 合宿に合わせ、市は7、8の両日、フィジーの食や文化を紹介するイベント「フィジー村」を、隣接する八橋第2球技場で開催する。8日には宮古市と県内のラグビースクールの小学生がフィジーの選手と一緒にプレーする交流会も開く。

 秋田市は2014年から、県と連携してフィジー代表の事前合宿誘致に取り組んできた。16年にはフィジーと「スポーツ交流に関する基本協定」を締結。ラグビーを通じた相互交流を進め、誘致にこぎ着けた。

 市は来年夏の東京五輪でも、7人制ラグビーのフィジー代表の事前合宿誘致を目指している。穂積志市長は堀井啓一副知事らと8月上旬にフィジーを訪ね、情熱をアピールした。

 穂積市長は28日の定例記者会見で「東京五輪についても前向きに検討されている」と手応えを語った。

 こうした動きの中で、県内のラグビー関係者は競技人口増加などへの期待を膨らます。

 秋田は歴史的にもラグビーが盛んだ。全国高校ラグビーでは秋田工高が最多の15回の優勝を誇る。1985年ごろには県内で38の社会人チームが競い合い、ラグビーを楽しんでいた。

 近年は人口減の影響や若者の県外流出などが重なり、社会人チームは4チームにまで激減。小中高のチーム数はおおむね横ばいだが、県ラグビー協会の秋山渉理事長は「高校の大会でもなかなか全国で勝てず、低迷が続いている」と話す。

 フィジーはラグビーが国技の強豪国。「今回のW杯だけでなく、東京五輪でも(事前合宿を行う)となれば、興味を持つ人も増えるだろう」と秋山理事長。「ラグビーが再び盛り上がることにつながってほしい」と王国の復活を思い描く。