J1仙台は東日本大震災から7年の節目を前にした10日、仙台市のユアスタ仙台で、阪神大震災を経験した神戸と対戦した。被災地を代表する両チームのサポーター計1万4270人が互いの被災地に思いをはせながら声援を送り、選手は復興への思いを込めて全力プレーを見せた。
 試合前、神戸新聞社の高士薫社長からベガルタ仙台の西川善久社長に千羽鶴が手渡された。両チームの選手が「絆」と書かれたシャツを着て入場し、黙とう。震災の犠牲者の冥福を祈った。歌手のさとう宗幸さんが復興支援ソング「花は咲く」を歌い、会場は被災地への思いで包まれた。
 試合中、ピッチ脇のLEDビジョンに「東北を忘れない」「ともに頑張ろう」など、神戸サポーターらから寄せられたメッセージが表示された。兵庫県西宮市の会社員貴登羅たかこさん(46)は「サッカーを観戦できる今に感謝し、互いに被災地を応援してきた思いを分かち合いたい」と語った。
 仙台サポーターのアルバイト山本隆男さん(67)=富谷市=は「震災から7年がたち、われわれも頑張っているという姿を見せたい」としみじみ話した。
 試合は1-1の引き分け。仙台の渡辺晋監督は「勝ち点3を取って(被災地に)歓喜を届けたかったが、ひたむきな姿勢で、心を動かすものは届けられたのではないか」と振り返った。
 スタジアムには災害への備えなどをテーマにしたコーナーも設けられた。災害時に無料で飲料を取り出せる災害対応自動販売機2台を設置。体験会には約200人の観客が訪れた。
 仙台の選手8人が募金活動も実施。東日本大震災発生当時から仙台に所属している梁勇基は「震災の記憶は今も鮮明に残っている。これからもサポーターと一緒に復興に向けて頑張りたい」と力を込めていた。