サッカー日本代表にJ1仙台のGKシュミット・ダニエルが選ばれた。GK限定の代表候補に選ばれたことはあるが、正式な代表入りは26歳で初めて。初戦となる7日のチリ戦(札幌)に向けた代表合宿では、高い身体能力と技術でアピールしている。

 合宿は4日から札幌市内で本格的にスタート。プレスをかわしながらパスをつなぐ練習にはシュミットらGK陣も加わった。197センチの長身は頭一つ抜ける。「(代表レベルの)スピードに早く慣れたい」と意欲を語る。

 森保監督の目指すスタイルの一つが、GKからのビルドアップ。足元の技術には自信があり、臨むところだ。「仙台では逃げ道としてパスコースをつくるイメージだった。ここでは、GKのプレーの速さで攻撃がスムーズにいくかが決まる」。パスを出すかどうか、そのタイミングや場所を判断する速さを上げていくつもりだ。

 現代のGKは、ある程度キックの精度があるのは当たり前。シュミットが優位な点は左右両足の質が高いことだ。どの方向からバックパスが来ても、体勢を崩さず対応。相手のプレスに対しても逆足に持ち替えて角度を変え、片足では出せない位置にパスを出せる。

 「直近の試合はチェックする」というGKの一人が、マンチェスター・シティー(イングランド)のエデルソン。最前線のFWにロングボールを通し、ゴールをアシストするほどのキックは世界最高レベル。仙台の石野GKコーチは「シュミットはキックの種類は豊富で、飛距離も出てきている。(エデルソンのようになる)可能性は秘めている」と評する。

 レベルを上げたいのがシュートキャッチ。石野GKコーチは「何回かに一回だが、一度下に落としてから取ることがある」と指摘する。代表クラスで信頼を得るには、妥協は許されない。合宿の練習でも、至近距離からの強いシュートに代表経験者の東口(G大阪)や権田(鳥栖)に交じって必死に食らい付いた。

 経験値はGK陣で最も下。それでも、「自分と向き合うことが一番」。ペースを乱さず、着実に階段を上っていく。(佐藤夏樹)