仙台のイニエスタ封じは失敗だった。手玉に取られ、前半で守備が崩壊した。
 イニエスタを中心に左サイドを崩される。さらに逆サイドに展開されると、MF3人のスライドが間に合わない。MFの脇の位置からポドルスキにパスを通され先制点を許す。8分後に同じ位置でポドルスキに持たれ、奥埜が慌ててタックルして2回目の警告で退場したのも必然だった。
 安易にボールを持たせないため、2トップでパスの出どころに圧力をかけたかったが、神戸はセンターバック(CB)の間にアンカーの伊野波が下がり、数的有利をつくった。最終ラインをフリーにさせ、狙い澄まして縦パスを通された。
 立ち上がりは同じアンカーの富田が、伊野波に付いていく動きを見せた。しかし、前半3分、CBへのジャーメインの寄せが遅れると、富田が動いて空いた中盤のスペースにイニエスタが移動。前を向いてボールを持たれ、スルーパスを通されそうになった。
 「最初に裏を突かれ、前に出られなくなった」と平岡。失敗が脳裏に焼き付いたか、その後は最終ラインに圧力をかけられない。インサイドハーフが押し上げる策も、イニエスタが下がりめの位置取りをするなど動きをけん制された。
 点差は1だが、後半は相手の動きが緩慢になっただけ。内容には差があった。(佐藤夏樹)