「東北ダービー」が3年ぶりに復活する。サッカーJ1仙台とJ2山形が5日夜、仙台市泉区のユアテックスタジアム仙台で行われる天皇杯全日本選手権の準決勝で顔を合わせる。Jリーグを主な舞台に好勝負を繰り広げてきたライバル同士が、初の日本一への挑戦権を懸けて激突する。決戦を前に、両チームのサポーターらは気持ちを高ぶらせている。

 2015年9月以来の東北ダービーは観客がほぼ満員となる中で繰り広げられそうだ。試合を主管する宮城県サッカー協会によると、観戦チケットは仙台側の自由席と山形側の自由席、指定席が若干残っている程度だという。引き続き、5日午後7時に予定されている試合開始まで各プレイガイドで販売する。スタジアムでの当日券販売はない。
 4日は両チームとも最終調整。練習場などにサポーターが訪れ、決戦に臨む選手たちを激励した。
 泉区にある仙台のクラブハウスでは、サポーターらが非公開練習を終えて引き揚げる選手を待った。
 泉区の主婦佐藤純さん(51)は「全身全霊で応援する。ベテランと若手が力を合わせて勝利してほしい」と願う。泉区の介護士野川敦子さん(28)も「山形からも大勢のサポーターが駆け付けるだろうが、それに負けないよう全力で声援を送る」と話した。
 アウェーでの戦いに臨む山形は、天童市の山形県総合運動公園で練習。約1時間のメニューに取り組む選手たちを約30人のサポーターが見守った。
 サポーター歴約10年という山形県西川町の主婦倉本かおりさん(45)は「東北ダービーは他のチームとの対戦と熱気が違う」と期待を寄せる。山形は2014年に天皇杯準優勝。「もう一度決勝の舞台に連れて行ってほしい。ライバル相手なので応援では負けたくない」と熱く語った。
 必勝を願うサポーターの思いを両チームの選手たちも受け止めている。
 仙台一筋15年目で東北ダービーの経験が豊富なMF梁勇基選手(36)は「絶対に勝ちたい試合。相手もダービーで気合が入っている。気持ちを前面に出して戦いたい」と言い切る。
 山形11年目で主将を務めるDF山田拓巳選手(29)も「東北ダービーのような舞台で戦える機会はなかなかない。うちにはダービーの経験のない選手が多いが、自然と気持ちは高まっている」とライバル心を見せた。