J1仙台のMF関口が、今季からチームの象徴的な背番号7を受け継ぐ。通算在籍年数はMF梁勇基、MF富田に次ぐ11年。33歳は仙台の歴史を知る一人として、チームをまとめ上げる覚悟だ。
 10日、仙台市泉サッカー場であった全体練習。1時間以上汗をかいた後の約20分、ピッチの縦幅を使ってダッシュを繰り返す。苦痛に顔をゆがめる選手がいる中、ペースを崩さず、表情一つ変えない。終了後も21歳のDF常田とランニングをこなした。
 6季ぶりに仙台に復帰した昨季はリーグ戦16試合に出たが、フル出場は1試合のみ。「段階を踏んで調整し、90分戦える体をつくる」。中心選手の自覚がにじむ。「良いものを持っているが、うまく出せてない」と気に掛ける常田にも「一つ二つ成長してほしい」と常に寄り添って力を引き出そうとしている。
 背番号7は覚悟の表れ。仙台市出身で2010年に引退した千葉直樹さんが13年間付け、「ミスターベガルタ」の象徴としてサポーターに親しまれた。04年に高卒新人で加入した関口も千葉さんを「クラブのことを考えて行動してくれる人」と慕っていた。
 後を継いだ仙台ユース出身のMF奥埜がC大阪に移籍。空き番になる可能性を知り、伝統を継ぐ意志を固めた。クラブに「大事な番号を新加入選手にはまだ付けてほしくない」と思いを伝え、実現した。
 チームを引っ張る並々ならぬ決意。練習に遅刻するなど、以前の少しやんちゃだった姿を知る渡辺監督は「『背番号7を付けてくれてありがとう』と言った。『さらにやってやる』という思いが表れている」と頼もしく感じている。
 新戦力10人を迎えた今季を勝負の年と位置づける。「仙台でプロとしてのキャリアを始めた選手がぶれずに、軸とならないといけない。タイトルを取りたい」。思いを背負いチームの先頭に立つ。(佐藤夏樹)