ピンチはチャンス。リーグ戦最下位と苦しむJ1仙台でポジション争いが激化している。30日のホームC大阪戦で再開するリーグ戦での巻き返しへ首脳陣は選手の入れ替えを示唆。若手らが好機を生かそうと盛んにアピールを重ねる。

 仙台は開幕戦で浦和に0-0で引き分けたが、その後は3連敗。17日の第4節湘南戦から約2週間の中断期間に入った。立て直しに向けた練習で連日のように紅白戦を実施。渡辺監督が「もう一回、フラットに見ている」と明かすように、選手を盛んに入れ替えて調子や相性を見極めている。

 26日の仙台市泉サッカー場での練習は若手3人が光った。横浜Mから新加入した20歳のMF吉尾は定位置と反対側の3トップ左でプレーしてゴールを決めた。高卒新人のDF照山は主力の永戸、大岩と3バックを組んで果敢に攻撃参加し、同級生のMF田中も元モザンビーク代表のDFシマオマテに気後れせず激しく競り合った。

 3人ともリーグ戦での出番を待ち望む。吉尾は2戦連続の途中出場で先発はなく、照山はYBCルヴァン・カップ(ルヴァン杯)2試合のみ。田中は公式戦にまだ出場できていない。

 吉尾は「モチベーションがすごく上がっている」と充実した表情を見せる。湘南戦ではボランチに入って攻撃を組み立てた。「どの位置でも対応できるようにして、先発としてチームを勝たせたい」。照山も「練習でいいプレーを続ければ好機があると信じている」と意気込む。

 若手の勢いがチーム全体の力となり、練習は気迫がみなぎる。渡辺監督は「非常に良い緊張感がある。昨季の同じ時期と比べものにならないくらい活性化している」と目を細める。

 リーグ戦と対照的にルヴァン杯は2戦全勝と好調だ。「ここまでの6試合を踏まえ、選手をシャッフルする絶好のタイミングと思っている」と指揮官。競争意識を高めて反転攻勢を狙う。(原口靖志)