仙台はホームで3連勝。いずれも新加入選手の移籍後初ゴールが白星につながった。「ユアスタ劇場」の今回の主役は松下。試合終了直前に劇的な決勝点を奪い、「やっとチームの力になれた」と喜びに浸った。
 1-1の後半ロスタイム3分。敵陣深くで石原崇の短いパスを受ける。「うまくトラップが決まったので良いリズムで打てた」。迷わず左足を振り抜いたシュートは相手選手の隙間を抜けて、ゴールネットを揺らした。
 前半開始早々の2分に先制されたが、焦りはなかった。後半、守りを固めて逃げ切りを図る広島に対し、「シンプルにサイドや前線を使おうと意識した」。斜めに走り込んだ味方に浮き球で2本のパスを通し、好機を演出。攻めの姿勢で終盤の逆転劇につなげた。
 今季、神戸から移籍。昨季は公式戦の出場機会が限られコンディションを万全に保てなかった。だが、「高卒選手のような扱いを受けた」という李昌〓フィジカルコーチと付きっきりのトレーニングで戦力となる体を取り戻した。
 試合前には下顎を骨折した関を励まそうと、多くのサポーターが背番号と同じ「21」のボードを掲げた。「憲太郎さんに良いニュースを届けよう思った」とシュミット。松下ら全員の闘う姿勢で最高のフィナーレを飾った。次からはアウェー2連戦。開幕から5戦全敗の苦境を救う次の主役は誰になるか。(斎藤雄一)

(注)〓は火へんに華