J1仙台に今季加入した選手10人が存在感を高めている。リーグ戦はFW長沢とMF吉尾が2試合連続で得点している。MF松下は中盤の定位置をつかみ、道渕と石原崇の両MF、DFシマオマテも持ち味を出している。チームになじんできた新戦力で、16位に沈むリーグ戦で反転攻勢をかけ、1次リーグを無敗で首位通過したYBCルヴァン・カップ(ルヴァン杯)ではさらなる進撃を狙う。

 3-1でホーム4連勝を飾った1日のリーグ戦第14節の名古屋戦は新加入選手が実力を見せた。吉尾が先制ゴール、長沢が2ゴールの活躍。松下は中盤でパスを供給して攻撃を組み立て、シマオマテは今季初先発のセンターバック(CB)で球際での強さを発揮。激しい寄せで相手FWに前を向かせなかった。
 長沢は裏への抜け出しや守備での追い回しにも奔走。渡辺監督は「子どもたちにはぜひ見習ってほしい姿勢だ」と評価した。192センチの大型ストライカーは「暖かくなって体が動くし、点を取れば状態は上がる」と今後もゴールを量産しそうな自信をにじませる。
 20歳の吉尾は第13節の清水戦でプロ初ゴールを決めて「肩の荷が下り、よく眠れるようになった」。重圧から解き放たれて流動的に動き回り、前線での長沢との連係が光った。
 松下はボールを操る技術に加え、泥くさい守備をアピールした。昨季は出場機会が限られたため体力に不安があったが、特別な練習メニューにより復調した。リーグ戦で2得点とさえている。「具体的な数字の目標はないが、毎試合決定的な場面に絡みたい」と頼もしい。
 道渕と石原崇は豊富な運動量とサイドから中央への切り込みで好機を演出。33歳のMF兵藤は途中出場で前線に入り、ホームの連勝に貢献している。
 ルヴァン杯では18歳の2人の活躍が目立った。DF照山は1次リーグの全6試合に先発し、本職のCBだけでなく左サイドバックとしても経験を積んだ。MF田中は5月22日の柏戦で初先発してプロ初ゴール。柏戦では、開幕前に両足首を手術して出遅れたMF飯尾が初めてフル出場した。
 リーグ戦は次節の松本戦が15日、ルヴァン杯はプレーオフ第1戦の名古屋戦が19日と準備する時間はある。「(リーグ戦で勝ち点を)失った分をここから取り返す」と渡辺監督。7月にかけて中2、3日で天皇杯も含めた公式戦が7試合続く過密日程に向け、新旧戦力の総合力が試される。(斎藤雄一)