結果が全ての天皇杯とはいえ、若手にとっては内容で実力を証明する好機だ。特に意欲を高めるのは、リーグ戦で出番を失っている高卒入団4年目で同期の椎橋と常田。渡辺監督は「それぞれの強みを発揮してほしい」と奮起を促す。

 ボランチの椎橋は守備からの展開力が武器。つぶし役として「相手の布陣とのバランスを考えると僕の所が鍵になる」と自覚は十分。「行く場面を見定めて攻撃につなげる」と狙う。

 ボール奪取には苦い記憶がある。リーグ戦第18節の浦和戦でタックルから2度目の警告を受け、後半早々に退場。チームは敗れ、自身も次節以降はピッチに立てていない。それだけに「やっとアピールできる場が来た。質の高さを見せたい」と巻き返しを期す。

 センターバック(CB)の常田はフィード能力が高い。12日の練習後は梁勇基へロングボールを蹴り、感触を確かめた。「梁(勇基)さんは『ここにこういうボールがほしい』と伝えてくれる。意識してプレーしたい」と攻撃の起点となるパス供給を思い描く。

 第6節から8試合連続で先発したが失点を重ね、最近はベンチ入りできていない。代わってCBに入ったシマオマテから「対峙(たいじ)した選手にやらせない気迫は見習わないといけない」と刺激を受ける。

 共に1カ月以上、実戦から遠ざかった。試合への飢えを力に定位置奪還へ突き進む。(斎藤雄一)