「今は我慢の時期」。主将のシマオマテはチームのピンチにも揺るぎない。新型コロナウイルスの感染拡大でリーグ中断が続く中でも、リーダーとしての責任感と、「選手としてもっと向上していきたい」とひたむきに練習に取り組む姿で仲間をけん引。11人が加入した新生ベガルタの融合を促し、再出発の時を待つ。

 限定的な手法とはいえ、取材解禁は3週間ぶり。無料通信アプリの画面越しに久々に見せた表情は落ち着いていた。「中断期間で戦術の理解度を高められ、けが人も戻っている。良い雰囲気で練習できている」と力強い。

 スペイン1部レバンテでもプレーした実力者。初めて日本でプレーした昨季も高い身体能力で最終ラインの守備を固め、リーグ戦24試合出場3得点の活躍でJ1優秀選手にも選ばれた。今季、2月22日の名古屋とのリーグ開幕戦でゴールを決めるなど好スタートを切った直後、リーグが中断された。

 突然の苦難にも「今の状況を理解し、自分たちがやれることを100パーセントやることを心掛けている」と前向き。主将として仲間にも「再開して(サポーターに)再会できた時に最高のパフォーマンスを出せるよう準備しないといけない」と自覚を促したという。

 最高の再スタートを切るため、中断期間で攻撃の意識を高める。名古屋戦では相手のハイプレスにビルドアップが滞り、追加点が奪えず引き分けた。最終ラインからのパスの起点として「監督が求めることを落とし込んでいる状態。攻撃的な部分がしっかり機能すれば、もっと勝ち点を取れると思う」と自信を見せる。

 休校でつらい思いをしている子どもたちにも心を寄せる。「難しい状況が世界中で続いているが、いつかは改善する。親や周囲の人の話をしっかり聞いて耐えていこう」と励ます。リーグ再開後に勝利で笑顔を届けるため、自他ともに高めていく。(原口靖志)