サッカーJ1仙台などを運営するベガルタ仙台(仙台市)が、2020年度決算で約3億5000万円の債務超過に陥る見込みであることが17日、分かった。新型コロナウイルスの影響で入場料収入とスポンサー収入が大幅に減少し、営業収益が前年度比9億円減の約18億円まで落ち込むため。経営改善策の一環として、サポーターらに近く運営資金の募金を呼び掛ける。

 河北新報社の質問に菊池秀逸社長が書面で明らかにした。入場料収入は予算比5億4000万円減の1億5000万円、スポンサー収入は同3億円減の9億8000万円にとどまると試算。最終赤字は現チーム名となった1999年以降最大の約7億円を見込み、純資産3億5600万円を上回る。

 Jリーグの規定では、債務超過に陥るとリーグ参加資格となるクラブライセンスをはく奪されるが、今期は新型コロナによる特例措置で適用されない。菊池社長は「来期も特例措置を継続するかはリーグが今、検討中」と説明した。

 今後は経営改善を進める。19年度に約13億円を計上したチーム人件費は「リーグで最低の水準にあり、J1で戦い続けるには最低でも現在の金額が必要」と来期も維持する方針。経費削減に向け、1日にはマイナビベガルタ仙台レディースの経営権譲渡を発表したが、他の支出項目も「聖域を設けずに予算を削減する」とした。

 収入面では、感染予防による試合の入場制限が続き入場料収入の回復は見通せない。19年度並みの営業収入を達成するには「少なくとも15億円のスポンサー収入が必要」と強調。新規協賛の獲得や既存分の増額に力を注ぐという。

 募金活動は今月下旬から始める予定。クラウドファンディングや口座振り込み、ホームのユアテックスタジアム仙台(仙台市泉区)などで協力を求める。

 菊池社長は「債務超過の解消が最大の課題。自助努力で赤字額の圧縮に努めていく」とした。