有期雇用期間が通算5年を超える教職員約300人を順次雇い止めする方針を示している山形大が2013年、雇い止めから6カ月以上経過すれば以前の有期雇用期間がゼロに戻る改正労働契約法の規定(クーリング)を利用し、無期雇用への転換を避けるよう指示する文書を各学部などに送っていたことが23日、東北非正規教職員組合(山形市)の調査で分かった。
 改正労働契約法は、有期雇用契約の更新を重ねて通算5年を超えた場合、労働者の希望に応じて無期雇用に転換するよう定めている。組合は「事務方に向け、改正法の抜け穴を具体的に指示しており、悪質な運用だ」と主張している。
 文書は同法施行前の13年2月、同大総務部長名で各学部事務長などに宛てた通知。「クーリング期間を利用するなど、通算して5年を超えないように雇用する必要がある」などと記されている。厚生労働省によると、過去の有期雇用期間をゼロに戻し、無期転換を回避するような運用は想定していないという。
 東北非正規教職員組合の主張に対し、大学側は「クーリングを無期転換回避に利用する意図はなかった」(矢作清総務部長)と説明している。
 組合は23日に山形県庁で記者会見し、教職員の有期雇用期間を最長5年と変更するなどした就業規則改正の際、意見を聞く労働者代表の選定手続きに労働基準法違反があったとして、小山清人学長ら大学幹部2人を山形労基署に告発したことも明らかにした。