かづの厚生病院(秋田県鹿角市)が分娩(ぶんべん)機能を休止し大館市立総合病院(大館市)に集約される問題について、鹿角市民らが危機感を共有する「お産ができる鹿角を望む住民集会」が4日、鹿角市文化の杜交流館「コモッセ」で開かれた。二つの市民団体の主催で、約120人が参加した。
 かづの厚生病院は秋田大と岩手医科大から、大館市立総合病院は弘前大からそれぞれ医師の派遣を受けている。しかし出生数の減少や医師不足などから、大学側は大館・鹿角地域の分娩機能を大館市立総合病院に集約する方針を打ち出している。このため秋田県は大館市立総合病院の分娩室を増設する計画で、完成する今秋以降に機能が集約される予定。
 住民集会では妊婦や出産経験者ら6人が壇上に並び、地域で分娩できなくなる不安を口々に語った。大館市まで車で40分以上かかるため、妊娠6カ月の女性は「2人目、3人目を考えた時、不安を感じる」と訴えた。
 鹿角市は、新年度から医師確保を専門とする地域医療推進員を置く。今回の主催団体の一つ「鹿角の産婦人科を守る会」の安保大介代表は集会の冒頭「集約は大学の意向であり、鹿角で二度と分娩ができなくなることではない」と述べ、「市も産科医確保の取り組みを始める。住民一人一人の力をまとめて大きな力にしていくことが必要だ」と協力を呼び掛けた。