2017年の青森県の外国人延べ宿泊者数(従業員10人以上の施設)は23万9150人で、宮城県を抜いて初めて東北1位となった。海外で人気の北海道と組み合わせた旅行商品がけん引し、中国や台湾で好評な輸出リンゴによる高い認知度が後押しした。県や関係機関は決済システムや自動翻訳機の導入による一層の誘客促進を目指す。

 17年の宿泊者数は10年(5万9100人)の4倍超に達した。中国・天津やソウルの定期便の利用率は6~8割を維持している。
 外国人客の急増は北海道新幹線開業が好機となった。県などは旅行代理店と共同で青函エリアを巡る旅行商品を開発。県誘客交流課は「青森の場合、新幹線やフェリーを利用して北海道と一緒に楽しめる利点がある」と分析する。
 「リンゴ効果」も大きい。アジア諸国のリンゴの輸入先は青森県が多くを占める。三村申吾知事はリンゴと観光を宣伝するトップセールスを台湾で展開。その姿は現地で報道され、浸透しているという。
 外国人客受け入れ態勢を強化するため、県観光物産館「アスパム」(青森市)は昨年11月、海外で利用が多い電子決済システムを導入した。県観光連盟の高坂幹専務理事は「手数料が低く、1人当たりの客単価が上がっている」と話す。
 同連盟は今年4月、アスパムに卓上翻訳機を設置する予定。
 課題もある。週5便運航のソウル線は3月25日から週3便になる。下北地方へは集客効果が行き届いてなく、県は下北の食と文化の情報発信に全力を挙げる。
 高坂専務理事は「市町村が持つ観光資源を磨き上げる。言語や決済のシステムも普及させ、お金をより落としてもらえる仕組みを作りたい」と意気込む。
 外国人客の急増について三村知事は1日の記者会見で「課題の冬季も台湾や中国、韓国の観光客を中心に雪や温泉を楽しんでもらっている」と手応えを語った。