青森県東北町上北中1年の男子生徒=当時(12)=が2016年8月に自殺した問題で、町の再調査委員会は9日、遺族が指摘していたいじめの存在を認め、学校側を批判した。「ずさんな対応にがくぜんとした」。遺族は、息子が書き残したメモが再調査の結果に反映されたことに安心する一方、新たな事実に悔しさを募らせた。
 遺族は同日、蛯名鉱治町長から再調査の結果を伝えられた。男子生徒がいじめだと訴えていた同級生の椅子を蹴るという行為は、学校側が同級生に男子生徒の支援を頼み、その行為が発展した結果だったことが分かった。
 男子生徒の母(51)は取材に「(支援を頼まれた同級生も)ある意味で被害者だと思う。これ以上責めるつもりはない」と言葉を振り絞ったが、「どうしてこうなってしまったのかという悔しさは増している」と目に涙を浮かべた。
 前回の町いじめ防止対策審議会は、いじめ以外にも本人の性格などが複合的に関与したと判断したが、再調査委は本人の特性や思春期の心性といった事情が自殺の原因と裏付ける証拠はないと結論付けた。男子生徒の父(51)は「息子に『お前の気持ちはちゃんと分かってもらえた』と伝えたい」と声をうわずらせた。