東京電力福島第1原発事故の帰還困難区域に設ける「特定復興再生拠点区域」(復興拠点)で、安倍晋三首相は9日、福島県富岡町の整備計画を認定した。2023年春ごろの避難指示解除を目標に、JR夜ノ森駅を含む常磐線周辺と国道6号に挟まれた区域など約390ヘクタールを整備する。計画認定は双葉、大熊、浪江の県内3町に続き4例目。
 対象は「夜の森駅前北」「夜の森駅前南」「新夜ノ森」の3行政区と「大菅」行政区の一部で、6行政区に広がる帰還困難区域(約850ヘクタール)の約46%。除染をしない森林などを除くと約260ヘクタールとなる。
 全体を(1)人と桜の共生(2)沿道型商業活性化(3)農用地活用(4)森林再生-の各ゾーンに区分。観光振興や産業再生、原発事故の教訓などを伝えるアーカイブ事業の推進などに取り組む。
 夜ノ森駅周辺は常磐線の全線再開に合わせ、他地域に先行して19年度末の避難指示解除を目指す。
 避難指示解除5年後(28年)の居住人口の目標は約1600。事業所は約50カ所、営農再開は約10戸を目指す。
 吉野正芳復興相は9日の閣議後記者会見で「桜の名所、夜の森地区が復興拠点に入っている。町にとって宝の地域。一日でも早く避難指示を解除したい」と述べた。
 宮本皓一町長は同日の町議会3月定例会で「今回拠点とならなかった地域の再生も見据えながら、しっかりと取り組んでいく」と話した。