東日本大震災の津波で被災した岩手県山田町の山田消防署が高台に移転新築され、10日に落成式があった。消防関係者ら約70人が参加し、テープカットなどで防災拠点の完成を祝った。2月9日から運用している。
 新庁舎は鉄筋コンクリート2階、延べ床面積約1400平方メートル。高さ19.3メートルと11.75メートルの二つの訓練塔を備える。総事業費は約5億9000万円。署員29人と車両10台を配備する。
 移転新築した公共防災エリアは町が中心部の高台に造成した。今年内陸部に開通する町道を使い、震災の津波浸水域を迂回(うかい)して町全域に駆け付けられる。
 同町大沢地区にあった旧庁舎は津波で約4メートル浸水し、車両3台が流された。修繕して業務に当たっていたが、緊急時には高台に機能を移転して対応する必要があった。
 宮古地区広域行政組合参与の佐藤信逸山田町長は「町内どこへでも迅速に行けるようになった。防災拠点としての機能が充実し、町民はより一層安心できる」と話した。