東日本大震災で被災した石巻市の海沿いの町を舞台にした映画「生きる街」の主演夏木マリさんらが4日、同作を上映中の石巻市のイオンシネマ石巻で舞台あいさつをした。
 津波に流された漁師の夫がいつか戻ると信じて地元で生き続ける女性、その娘と息子らの姿を通じ、家族や古里、「生きる」とは何かを問うヒューマンドラマ。同市の鮎川地区や日和山などで撮影され、浜の風景や鹿などが登場する。
 夏木さんは観客ら約170人を前に「石巻で撮影した2週間は演じたというよりも生きた、暮らしたという感じがした」と強調。榊英雄監督は「映画館を出た後、誰かを思っていただけるとうれしい」と語る。
 ゲストで登壇した亀山紘市長は「人とのつながりを通して生きる力を育む人々の姿を描いている。今後の市の復興にもつながる」と感謝した。
 キャストの一人で石巻高OBの俳優鹿野浩明さん(東松島市出身)は「高校卒業後に上京し、震災当時は何もできなかった。震災を題材にした映画を一緒に撮り、地元の人に見ていただけてよかった」と話す。
 全国で公開中。仙台市宮城野区のチネ・ラヴィータでも上映している。2時間4分。