東北大雨宮キャンパス跡地(仙台市青葉区)の再開発計画で、想定を上回る量の汚染土壌が見つかり、イオンモール(千葉市)への土地の引き渡しが、当初予定の今年2月から9月以降に延期されたことが13日、分かった。

 東北大によると、建物解体と樹木伐採は計画通り昨年11月中に完了した。土壌汚染対策法に基づき、鉛、水銀、ヒ素などに汚染された土壌の改良に着手したところ、汚染土壌は当初予想の3倍に当たる約3万8000立方メートルに上ることが判明した。
 汚染の原因は特定できていない。東北大は農学部の研究活動に加え、かつて広く使われていた有鉛ガソリンから大気中に出た物質が土壌に染み込んだ可能性もあるとみている。地下水への影響はなく、周辺住民から健康被害の訴えもないという。
 汚染土壌の処理費用がかさむため、工費は約13億円から約38億円に跳ね上がる見込み。
 熊谷大資産管理課長は「建物を解体するまで全体量がつかめなかった。丁寧に汚染土壌対策を取り、クリーンな状態でイオンモールに渡したい」と説明する。
 開発を主導するイオンモールは、2019年秋をめどとしていた大型商業施設の開業時期を延期するかどうか明らかにしていない。
 再開発を巡り、旧制二高(現東北大)時代から残っていた守衛所や赤れんが塀の一部は「歴史的遺産」として敷地内に復元する方向でイオンモールの了解を得て、解体を済ませた。
 約2800本あった樹木は、メタセコイアやヒマラヤスギなどを残して約2000本を伐採。東北大の歴代教授が退官記念に植えた樹木13本のうち3本が農学部の移転先となった青葉山キャンパス(青葉区)に移植された。11基の記念碑のうち、旧制二高などの4基が敷地内に保存される見通し。
 雨宮キャンパス跡地は13年10月、イオンモールが約220億円で落札。土地引き渡し後はイオンの商業施設のほか、仙台厚生病院(青葉区)を運営する一般財団法人厚生会が医療・福祉施設の整備を検討している。