青函連絡船が運航を終えて30年を迎えることから、青森市のメモリアルシップ八甲田丸で13日、元乗組員による船内ガイドなどの記念イベントが行われた。
 就航時の船内放送がそのまま流されたほか、八甲田丸の元機関長葛西鎌司(けんじ)さん(73)=平川市=が当時の思い出話を交えながら、資料館となっている船内を案内した。「この船は52年前に当時の最新技術を集めて造られた」といった説明があり、来場者は興味深そうに操舵(そうだ)室や機関室、貨車を積み込んだ車両甲板などを見て回った。
 30年前の最終便の出港に合わせ、午後5時14分にはドラや汽笛が鳴らされ、訪れた人は現役当時の雄姿に思いをはせた。
 青函連絡船は、本州と北海道をつなぐ旅客と物流の大動脈として、1908年に青森-函館間で運航を開始。88年3月13日の青函トンネル開業と同時に80年に及ぶ歴史に幕を下ろした。
 葛西さんのガイドで船内を見学した島根県雲南市の団体職員小松宏治さん(47)は「30年前に函館から出た最終便に乗った。当時の客室が残されていて懐かしかった」と話した。