岩手医大薬学部の中西真弓教授(生化学)と後藤奈緒美助教授(細胞生物学)の研究グループは、骨が分解されるメカニズムを解明したと発表した。骨粗しょう症治療薬開発の一助になることが期待されるという。
 骨は細胞の小器官「リソソーム」が分泌する酵素で解けることが既に分かっている。研究グループは今回、リソソームが酵素を分泌するのにタンパク質の一種「V-ATPase」が必要であることを突き止めた。
 リソソームと接着したV-ATPaseも骨を解かす水素イオンを分泌。さらにタンパク質「Rab7」と結合するとリソソームを骨まで運ぶ働きがあるという。
 健康な骨は形成と分解のバランスを保つことで維持される。中西教授は「V-ATPaseの働きを抑制する物質が見つかれば、骨の分解を阻止して骨粗しょう症を治療できる」と説明する。
 リソソームはがん細胞の転移にも関わっており、がん治療にも応用できる可能性があるという。