北太平洋の公海での試験操業に向け、大船渡市の鎌田水産のサンマ船「第8三笠丸」(199トン、乗組員19人)が12日、大船渡漁港を出港した。3年目の今年は初めて、漁獲した一部のサンマを国内に水揚げし、価格や用途を確かめる。
 国内の10隻が北海道根室市の花咲漁港から出漁し、7月下旬まで操業する。昨年は全体で漁獲量7359トン、漁獲金額5億3392万円で、計画を下回った。
 漁獲したサンマは洋上でロシア船に売るなど全量輸出してきたが、今年は最大計600トンを水揚げする予定。ただ、魚価への影響を考慮し、漁期(8~12月)終了後に国内流通させる。
 公海操業は、ロシア海域で禁止された北洋サケ・マス流し網漁の代替で、今年まで国の補助事業で実施。サンマの深刻な不漁が続く中、全国さんま棒受網漁業協同組合は来年から本格実施したい考えで、国に操業許可期間の延長を求める。
 鎌田水産も雇用対策などのため、本格操業に参加する方針。鎌田仁社長は「サンマの群れがどんどん沿岸から遠くなっている。採算ベースに乗せるとともに、来年に向けた課題を確認したい」と話した。