スペイン系の太陽光発電開発会社エクセリオ・ジャパン(東京)の安岡克己社長が仙台市内で河北新報社の取材に応じた。国内の開発目標を60万キロワットに定め、東北では運転、建設中の5カ所に続いて開発を拡大させる方針を示した。(聞き手は報道部・高橋鉄男)

◎営農型で農山村に活力

 -東北での開発は。
 「既に岩手県洋野町、白河市で稼働し、8月に宮城県大和町・富谷市の地域、12月に白石市、来年に郡山市で運転を始める。5カ所の発電規模は13万8000キロワットになり、さらに宮城県内5カ所で計12万キロワットの開発準備を進めている」
 「東北は寒冷地で発電効率が良く、土地も安い。白石では、発電所建設に伴う防災工事が治山治水対策として歓迎されている」

 -東北の送電網は再生可能エネルギーを受け入れる空き容量が乏しい。
 「当初はゴルフ場や山林などの適地から見つけていたが、現在は送電容量に空きがある地域で土地を探している。国や大手電力にも送電網の利用方法を見直して空き容量を増やす動きがあり、期待している」

 -固定価格買い取り制度(FIT)は太陽光発電の価格も下落が続く。
 「対処するには発電所の大型化が必要だが、大型になればなるほど、許認可取得や送電網接続に3年以上を要することが多い」
 「FITで3年以内に稼働できなければ、その分、20年間定額で電気を買い取ってもらう年数が減る。この制約が価格下落よりも支障になっている。生き残るには、コスト低減と運転までの期間短縮化が求められる」

 -農地に太陽光パネルを設置し、その下で営農するソーラーシェアリングも展開しようとしている。
 「制約の中で太陽光発電を開発するには、造成費が安く、工期が短い平らな土地が必須となる。その答えの一つが営農型だ」
 「東北大と共同で2年間試験を重ね、現在は白石市の牧草地に実証サイトを建設している。牧草地モデルを確立させ、東北の農山村で活力が高まるお手伝いをしたい」