全国で書店が減少する中、20万冊以上をそろえる大型書店が秋田県内5市に続々と開店している。いずれも秋田トヨタ自動車(秋田市)の販売店に併設。丸善ジュンク堂書店(東京)と提携して書棚の内容を充実させ、地域文化を支援している。
 大仙市で昨年9月、県内5店舗目となる「ブックスモア大曲店」がオープンした。秋田トヨタ大曲店に併設し、約1300平方メートルに約25万冊を置く。人口約8万2000の市では異例の冊数で「市外から来店するお客さんも多い」(担当者)という。丸善ジュンク堂書店の図書分類や在庫管理のシステムを使う。
 ブックスモアは、秋田トヨタ自動車の親会社のトヨタカローラ青森(青森市)が営む。2011年に秋田トヨタ潟上店(潟上市)に書店を併設したのを皮切りに湯沢、北秋田、大館各市に設けた。今年9月ごろには由利本荘市にも開く。
 トヨタカローラ青森の大柳康司代表取締役(46)は「地域に喜んでもらえる事業として書店を選んだ。『どんなジャンルの本もある』と感じてもらうには20万冊が目安になる」と話す。
 大柳さんは経営学の研究者で専修大教授と二足のわらじを履く。週の半分程度は教壇に立ち、残りは会社経営に当たる。「書店は在庫管理を徹底すればビジネスとして成り立つ。地元に根付き、長く続けたい」と言う。
 同社によると、書店運営は独立採算で、トヨタ自動車などからの資金援助はない。自動車販売店の新規出店や移転時に書店を開いている。
 16年の国の経済センサス活動調査によると、秋田県内の新刊書店数は73で、前回の12年より9減った。