東日本大震災の津波で児童と教職員計84人が犠牲となった石巻市大川小事故を巡る損害賠償請求訴訟の原告の代理人弁護士と遺族が25日、都内で開かれた集会に出席し、事前防災の不備を認めた仙台高裁判決の意義を全国の教育現場で生かすよう訴えた。
 集会は市民や研究者らでつくる「大川小学校研究会」の第2回として開かれ、約80人が参加。原告代理人の斎藤雅弘弁護士は「控訴審判決は教職員個人に責任を押し付けるのではなく、誰が学校現場にいても子どもの命が守れるような平時の体制づくりを組織的な責任として認めた」と強調し、判決を高く評価した。
 同じく代理人の吉岡和弘弁護士は「学校防災の絶好のテキストとして、ぜひ全国の教師たちに判決を読んでほしい」と訴えた。
 大川小3年だった長女未捺(みな)さん=当時(9)=を亡くした原告の只野英昭さん(46)は「判決を学校防災の礎として未来につなげるため、つらく悲しいことでも語り継いでいきたい」と決意を述べた。
 元教師の女性(73)は「学校は命を守るという当たり前の責任を果たさなければならない」と感想を語った。共催した専修大法学部法社会学ゼミナールの飯考行教授は「大川小に関心を持つ人は多い。当事者の話を聞くことで判決を広く伝える機会になる」と話した。