天皇、皇后両陛下は11日、3日間の福島県訪問を終え、皇居に戻られた。10日の第69回全国植樹祭への出席に続き、最終日は相馬市などを訪問。東日本大震災の犠牲者の慰霊碑を拝礼し、遺族を励ました。
 植樹祭(国土緑化推進機構、県主催)は津波被害を受けた南相馬市原町区雫(しどけ)地区の海岸防災林整備地であった。福島開催は1970年以来48年ぶり。震災後の東北では初めて。2019年4月末に退位する天皇陛下にとって、最後の植樹祭となった。
 両陛下はクロマツやアカマツなどの苗木を植えたり種をまいたりし、介添え役の県内の小学生に「成長するところを見に来てくださいね」などと声を掛けた。皇居内で採種されたエノキの植樹も見守った。
 植樹祭は津波や東京電力福島第1原発事故の影響を受けた森林の再生を掲げて開催。内堀雅雄知事は主催者を代表して「緑豊かな古里の再生に全力で取り組む」とあいさつした。
 両陛下は11日、相馬市原釜地区で、原釜、尾浜両地区の犠牲者207人の名前が刻まれた慰霊碑に献花。市内の水産施設で面会した遺族を「お寂しくなられましたね」などといたわった。原発事故後の漁業の試験操業に関する説明も受け、地元で水揚げされたカレイなどを購入した。
 宮内庁によると、皇后さまは11日早朝、疲労のため38度台の熱が出たが、予定通り日程をこなした。