参院の選挙制度改革で、定数を6増する自民党の公選法改正案が11日、参院本会議で与党などの賛成多数で可決された。与野党合意への努力がないまま自民党が数の力で押し切った。合区を維持し、選挙区から立候補できない候補を救済する案を東北の野党議員は「党利党略」と批判。与党議員は「次善の策」と説明しつつ「本意ではない」との声も漏れた。
 来夏の参院選で4選を目指す自民党の愛知治郎氏(宮城選挙区)は「あくまでも暫定的でやむを得ない措置」と理解を求めながらも「党に偏った形ということであれば強い批判を受ける。本来はこういう形で制度改正すべきではない」と複雑な胸中を明かした。
 同じく来年改選となる同党の大沼瑞穂氏(山形選挙区)は「1票の格差是正と地方の声を反映させるための合区解消に向き合った結果」と強調する。定数6増については「丁寧に説明し理解を求めなければならない」と気を引き締めた。
 国民民主党は埼玉選挙区で2増、比例代表で2減の対案を提出した。田名部匡代氏(青森選挙区)は「数の力で都合のいい制度を作ることは許されない。与野党が歩み寄り、抜本改革を議論すべきなのに自民党は合区救済を優先させた」とご都合主義を皮肉った。
 「定数増は時代に逆行し改革には程遠い。比例に非拘束名簿式と拘束名簿式が併用されるのは異常だ」と断じたのは国民民主党の増子輝彦氏(福島選挙区)。あっせん案の提示を拒否した伊達忠一議長を「職責を果たしたとはとても言えない」と批判した。