東日本大震災の津波で旧役場庁舎にとどまるなどしていた当時の町長と職員の計約40人が犠牲になった岩手県大槌町の平野公三町長は6日、記者会見し「亡くなった一人一人の状況について職員に聞き取りし、まとめた上で遺族に伝えたい」との方針を表明した。職員遺族の要望に応えた。
 平野町長は津波襲来時、旧庁舎の屋上に逃れて助かった職員の一人。会見で「遺族の思い描いていた(震災対応の)検証と町の組織全体を対象とした検証では、アプローチが全く違っていた」と話し、検証の目的にずれがあったとの認識を示した。
 また「町長には雇用主という面もあり、しっかり対応すべきだった。7年以上遺族とのキャッチボールがなく、なおざりにしてきたことは強く反省しなければいけない」と謝罪した。
 職員遺族2組が5日に平野町長と面会し、「町の責任者として真実に向き合ってほしい」と要望。過去2回の町の検証では職員個々の亡くなった状況が全く分からないと訴えていた。
 職員遺族は3日に再開した旧庁舎の解体工事についても真相解明まで中断するよう求めたが、平野町長は応じない考え。これまで否定的だった建物本体の解体に着手する前の追悼行事については「私の中でもう一度考えてみたい」と述べた。