東日本大震災の津波被災地の農業を支援しようと、岩手大三陸復興・地域創生推進機構の園芸振興班がミニカリフラワー「姫かりふ」の栽培、流通実験に取り組んでいる。来年度から被災地での生産を本格化させ、首都圏への継続的な出荷を目指す。

 岩手大が商標登録する「姫かりふ」は、通常、直径12~13センチに育つ小型のカリフラワーを5~8センチの段階で収穫する。2012年以降の栽培実験で、早めに収穫すると味が濃く甘みが増すことが分かった。

 本年度は岩手大付属滝沢農場(滝沢市)で11月末~12月初旬に収穫作業があり、首都圏のレストランなどに出荷した。料理の食材として試してもらい、アンケートで評価データを集める。

 岩手県内外で実施した試験販売では既に「サイズが小ぶりで使い切るのに便利」「一般のカリフラワーより甘くておいしい」など高評価を得たという。

 県沿岸の農家を中心に栽培を指導しており、今後は安定生産に向けたノウハウの蓄積や直播栽培によるコスト削減を目指す。

 栽培技術の確立を担当する松嶋卯月准教授(栽培環境制御学)は「寒暖差がある一方で寒くなりすぎない三陸沿岸は、カリフラワー栽培に最適。付加価値の高い商品を継続的に出荷する仕組みを作り、沿岸農業の活性化につなげたい」と語る。

 岩手大は、被災3県の沿岸市町村で栽培に取り組む農家には「姫かりふ」の名称使用料を免除するとして栽培農家を募集している。連絡先は岩手大三陸復興・地域創生推進機構019(621)6629。