ドラッグストア最大手のウエルシアホールディングス(東京)は、2019年度から東北での出店を強化する。21年度まで3年間で計約100店を増やし、既存店と合わせて200店体制を目指す。仙台市や周辺で配送センターの建設を計画しており、物流網の整備にも乗り出す。

 ウエルシアは関東地方の複数のドラッグストアが前身となり、合併・買収(M&A)によって規模を拡大してきた。現在、国内の店舗数は1700を超え、18年2月期売上高は6952億円。19年2月期は7800億円を見込む。
 同社の特徴は調剤薬局を併設し、深夜営業の店舗が大半を占めること。立地面では他の調剤薬局のように大型病院の近くだけではなく、住宅地にも多く「かかりつけ薬局」をうたう。
 他のドラッグストアで女性客に比べ極端に少ない男性客を深夜営業で需要を掘り起こし、割合を高めることに成功した。
 課題は薬価の下落とジェネリック薬品の普及に伴う利益率低下。収益源としてプライベートブランド(PB)の開発と販売を積極的に進めており、店舗数拡大によるスケールメリットの創出が不可欠だ。
 地域別の店舗数は関東で900店、中部でも400店を超える。一方、各地方を拠点とするドラッグストアとのM&Aを進めていたため、九州には店舗がないなど地域に偏りがあった。
 東北では17年9月、北東北で約60店を展開する丸大サクラヰ薬局(青森市)の全株式を取得し子会社化したのを足掛かりに、規模拡大に乗り出した。18年12月現在、東北の店舗数は135店になった。
 同社は東北で21年度までに年間30店前後のペースで増やし、200店舗体制の構築を目指す。実現すれば東北は、300店の近畿に続く主要エリアの位置付けになる。仙台市や周辺の60店舗分を賄う配送センターを建設する予定で、19年夏までに用地を探す方針。
 ドラッグストア市場は拡大を続けている。市場規模は7兆円台に迫り、百貨店を超えた。東北経済産業局の管内の百貨店・スーパー販売額動向によると、15年10月の東北のドラッグストアは891店、販売額は273億円。昨年10月には1083店、349億円に上っている。
 ウエルシアの担当者は「これまでやや手薄だった東北で店舗を増やすことで、物流や在庫管理などでスケールメリットを生み、増益につなげたい」と話した。