山形県産種雄牛「幸花久(ゆきはなひさ)」の子牛の市場出荷式が9日、山形最上家畜市場(新庄市)であり、出荷が本格的に始まった。サシの入りを示す脂肪交雑が歴代の県産種雄牛の中で最高成績を収めた質の良さが特長だ。肥育農家の手を経て2年後に枝肉となる。
 幸花久の子牛は、初競りで去勢牛(282キロ)に約132万円の値が付いた。日齢の若い子牛が多く、17頭の平均落札価格は約72万円。取引された全222頭の平均約74万円を下回ったものの、体重1キロ当たりの価格では平均を上回った。
 「幸花久」は2012年に最上町で誕生。父は肉質に優れた但馬系の「安福久」、母は肉量と肉質のバランスが取れた糸桜系の「ゆきはな」。12年に県が買い取り、県畜産試験場で飼育してきた。
 県内では、肉量が多い気高系の「平忠勝」「満開1」の種付けが盛んで、繁殖雌牛の4割が気高系だ。タイプの異なる県内産の系統を持つことで、生産者の選択肢を増やせる。
 県の駒林雅彦農林水産部長は出荷式で「優秀な種雄牛の誕生により、山形生まれ、山形育ちの牛を増やせる。ブランド力の向上に努めたい」とあいさつ。生産者9人に幸花久のオリジナルたすきを贈呈した。