美術館や博物館の新たな役割の可能性を探るオープンディスカッション「つくるはじめるミュージアム」が9日、塩釜市杉村惇美術館で開かれた。災害対応や地域活性化に関する実践例が報告された。
 講師2人のうち、同館統括でギャラリー「ビルド・フルーガス」(塩釜市)の高田彩代表は、東日本大震災後に支援を志すアーティストの窓口となり被災地とつないだ体験や、支援活動を共にする中で被災者として自身の心の平安を取り戻したことを報告した。
 高田さんは同館で昨年10月に催した体験プログラム「チルドレンズ・アート・ミュージアムしおがま(チルミュしおがま)」も紹介し、「地域課題を解決する場として美術館を活用できる」と述べた。
 チルミュ開催の本家である大原美術館(岡山県倉敷市)の柳沢秀行学芸課長は「チルミュは実験場で、地域資源をアーティストたちが見つけてくれる。大原美術館は互いの発見する力や関係性をつないでいる」と説明した。
 市内外から約50人が参加し、「さまざまな世代、背景の人々が集まるミュージアムになることが重要」「キラキラした個性がある地域にアーティストは来る」などと意見を述べた。
 主催はライフミュージアムネットワーク実行委員会(事務局・福島県立博物館)で、文化庁の支援事業。