【解説】秋田県の2019年度一般会計当初予算案は、県外への物流ルート整備を意識した産業振興に厚く配分した。県が直面する深刻な課題である人口減については、これまで支援が手薄だった若い世代に着目した施策を講じた。
 佐竹敬久知事が見据えるのは北上市や宮城県の自動車産業だ。横手市の企業などへの支援は、自動車関連の電動パワーユニット分野への参入拡大を促す狙いがある。
 秋田自動車道横手インターチェンジ(IC、横手市)-湯田IC(岩手県西和賀町)の4車線化実現に向け県は国への働き掛けを強める。自動車関連企業が利用する物流ルート整備と併せ、県南を中心とした供給インフラの形成を目指す。
 若い世代を対象としたチャレンジあきたドリーム事業は佐竹知事の思い入れが深いとされる。起業などに最大400万円を支援したり、国の移住支援金交付事業に県独自で100万円を上乗せしたりする新規事業だが、これら重要施策が人口減を食い止めることにどう結び付くかは未知数だ。
 県人口は18年9月までの1年間で1万4690も減少した。もはや猶予は許されない。目に見える結果が求められる。(秋田総局・橋本俊)