強烈な冬の季節風がいっとき弱まり、蔵王連峰の地蔵岳(1736メートル)の頂上が姿を現した。山肌を覆っていた白い霧がゆっくり流れ去ると、雪原に立っていたのは限りない数の「アイスモンスター」だった。
 高さ5~10メートルほどに成長した樹氷が視界いっぱいに広がっている。観光やスキーに訪れる人を運ぶ蔵王ロープウェイによると、「今シーズンは雪が少ないが、寒い日が続いて樹氷の出来栄えがとてもいい」。
 仙台市から来た会社員砂智子(すなさとこ)さん(31)は「CGの映画のようなすごい迫力です」。さまざまな形の樹氷を見て回るうちに「キリンさんがいました」とにっこり。
 気まぐれな冬山の空はやがて青く澄んだ。その下で居並ぶ樹氷はまるで、風雪から蔵王を守る白い兵馬俑(へいばよう)にも見えてきた。
(写真部・庄子徳通、小林一成)

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