東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の複合災害の記憶と記録を伝承する福島県のアーカイブ拠点施設の起工式が9日、原発事故に伴う全町避難が続く双葉町の建設地であった。3月中に本格着工し2020年夏のオープンを目指す。
 施設は鉄筋コンクリート一部3階、延べ床面積5256平方メートルで、敷地面積は約3万5000平方メートル。町が北東部の避難指示解除準備区域に整備を進める中野地区復興産業拠点内に建設される。
 浜通り地方を中心にした震災前の暮らしや災害の実態を伝える文書、写真、映像、証言などを集めて展示。語り部から被災や復興の状況を学べる仕組みを整えて交流人口拡大も図る。収集した資料は現段階で約15万9000点に上る。
 起工式には行政、工事関係者ら約80人が出席。双葉町の伊沢史朗町長は「世界中の人に福島県やこの地域に関心を持ってもらい、教訓を学んでもらえると期待している」と述べた。
 隣接地には国や県が復興祈念公園を整備する。町は復興産業拠点に産業団地を造成中で、一帯の避難指示解除準備区域について20年春の解除を目指している。