2011年7月末の新潟・福島豪雨の只見川氾濫に伴う浸水被害を巡り、福島県金山町の住民ら20人が流域の発電用ダムを管理する東北電力と電源開発(Jパワー)に約2億円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は15日、請求を棄却した福島地裁会津若松支部判決を支持、住民側の控訴を棄却した。
 小川浩裁判長は、ダム設置者が負う河川機能の維持義務は河川管理者の指示に基づくものに限られるとした上で「東北電は只見川の利用者であって管理者ではない」と指摘。支部判決が認めた東北電の注意義務違反について、只見川管理者の国土交通省から河床維持に関する指示はなく「東北電の義務違反は認められない」と結論付けた。
 住民側は11年7月29、30両日の豪雨による河川流量は想定内で、堆積土砂(堆砂)を除去してダム設置当時の河床高に戻しておく義務を怠ったと主張したが「豪雨の流量を具体的に予見できたとは言えず、河川整備計画は一定の自然堆積を前提に策定されている」と退けた。
 昨年3月の支部判決は、堆砂に伴う河床上昇による被害発生の恐れを認識できたとして、堆砂を除去しなかった東北電の注意義務違反を認めたが、浸水被害との因果関係は否定した。