7日投開票された青森県議選(定数48)で、自民県連幹事長の神山久志氏(71)と筆頭副会長の成田一憲氏(80)が敗れ、県連内に衝撃が走った。自民は公認と推薦合わせて30議席を確保し、これまで同様の「1強状態」を維持したが、ベテラン2人が落選した痛手は大きい。6月の知事選や今夏の参院選への影響を指摘する声も出ている。

 7日午後9時半ごろ、五所川原市で成田氏の予想外の劣勢が判明すると、青森市内の県連会議室の扉が突然閉められた。中には開票状況を見守る江渡聡徳県連会長ら幹部が勢ぞろい。重苦しい雰囲気と表情を報道陣から隠すかのようだった。
 8回の当選を誇る東津軽郡選挙区(1)の神山氏は、2007年から無投票当選を重ねてきた。16年ぶりの選挙戦は保守分裂の一騎打ちの構図。三村申吾知事や県選出国会議員らの支援を受けるなどの組織戦を展開した。
 対立候補の無所属新人、福士直治氏(48)は、神山氏に反旗を翻して出馬表明し、昨年12月に県連から除名処分にされた。一方、17年の外ケ浜町長選の候補者擁立をめぐる神山氏の姿勢などに、選挙区内の複数の町村長や半数近い町村議が反発。福士氏の支持に回った。当選直後、福士氏は「アリが象に勝った」と例えてみせた。
 五所川原市(3)では、9選を目指した成田氏に代わって最後の議席に滑り込んだのは国民元議員の今博氏(68)だった。成田氏は高齢多選批判をかわし切れない形となった。自民はほかの現職2人も落選した。
 県議選を知事選と参院選の前哨戦に位置付けていた県連幹部は「非常に厳しい結果」と言葉少な。ある県議は「今まで選挙の指揮を執ってきたツートップ(神山、成田両氏)がいなくなる。参院選への影響は確実にある」と危惧した。
 神山氏は8日現在、進退を明らかにしていない。ただ県連を長年取りまとめてきた2人の落選が、組織内の統制を崩し、新たな火種となる可能性もある。
 江渡会長は「しっかり体制を立て直さなければならない」と人事の刷新を示唆した。次の選挙に向けた新たな体制作りが水面下で進んでいるとみられる。県連幹部の一人は「新体制を作ったとしても、果たしてすぐ始動できるかどうか」と早くも気をもむ。