-長泥地区を除く避難指示解除から2年がたった。

 「東日本大震災の前にそのまま戻ることは難しいと感じている。『新しい村づくり』を進めたい」

 -住民帰還の状況は。

 「3月1日現在で約1000人。帰村の目標人数は定めず、住みやすい環境を整備して村民がいつでも帰ってくることができるようにする」

 -帰還に備えた環境整備の課題は。

 「住宅や公共施設などハード面はほぼ終了した。今後は村民の自立が大きな課題となる。震災から8年が過ぎた。いつまでも『私は被災者』というわけにはいかない。応分の負担を求める仕組みを考えたい」

 -特定復興再生拠点区域を設ける長泥地区は2023年の避難指示解除を目指している。

 「復興拠点から外れている地域については国に現状を説明するほか、村として独自の対応も進めたい。復興・創生期間が終了する20年度末までに各方面から声を聞きながら村独自の復興計画を策定する」

 -住民帰還の促進には産業の復興も欠かせない。

 「農業に補助金を支給しており、米の作付面積が増えているだけでなく、花卉(かき)の栽培や畜産牛などにも幅広く取り組めるようになった。道の駅では村内産の野菜を販売している」

 -3月末で仮設住宅の無償提供が終了した。

 「帰村者には一律20万円を支給するといった支援を行っている。さまざまな事情はあるだろうが、無償提供終了は一つの区切り。自立や帰村を促す機会にはなるだろう」
(聞き手は福島総局・吉田千夏)