常勤医が一人もいない青森県佐井村に13日、診療所「さいクリニック」がオープンした。村民待望の施設で、通院時間の大幅短縮が期待できる。
 クリニックは青森市浪岡で整形外科医院を開業する大竹進医師(68)が院長を務める。診察は青森市の医院の休診日に合わせ、毎月第2土曜日の午後と翌日曜日の午前。大竹医師と医院の看護師、事務員らが泊まり込みで診療に当たる。
 13日は開院と同時に10人以上が詰め掛け、身長、体重、血圧を測った後、問診を受けた。
 肩の痛みを1カ月半近くこらえてきたという同村の無職柳田亨さん(77)は「車でむつ市の病院に行くのは危ないので、この日を待っていた。本当にありがたい」と話した。
 大竹医師は「村民の皆さんが苦労してきたことを実感する。期待に応えたい。後に続く医師が出てきてほしい」と話した。
 村は2008年、県の医療再編計画で診療所が閉鎖され、無医村になった。住民らはむつ市や北海道函館市へ数時間かけて通院せざるを得なくなり、高齢者だけでなく付き添いの家族にも大きな負担となっていた。