卓球男子で世界ランキング4位の張本智和(15)=木下グループ、仙台市出身=が、世界選手権個人戦(21~28日・ブダペスト)に出場する。男子シングルスで40年ぶりのメダルを獲得するには、王国・中国勢の打倒は避けて通れない。張本対策に本腰を入れている中国への対応が求められている。
 5~7日に横浜市であったアジア・カップは、中国選手による徹底マークが顕著だった。世界ランキング1位の樊振東、リオデジャネイロ五輪金メダルの馬竜に完敗。得意のバックハンドレシーブのチキータが気持ちよく決まらず、「ナーバスになっているのが顔に出ていた」(倉嶋監督)。
 チキータを打たせないために、中国勢はバック側への球足の長いロングサーブを見せ球に使い、フォア側へ短いサーブを集中。張本はフォアハンドで台上での返球が増える。台上技術は中国勢が勝り、「1球2球は打てても、3球目が我慢できない」と張本。
 チキータを打たれた際の対策も用意していた。張本のチキータの速さは世界屈指で、中国勢も振り遅れる。そこでラケットを振らずに1度ブロックし、遅い球を織り交ぜたラリーに引き込む。高速での打ち合いに勝る張本が、つんのめるようにタイミングをずらされる。2年前、中国勢を次々と破って脚光を浴びた女子の平野美宇(日本生命)は同じように対策を講じられ、国際大会で伸び悩む。
 倉嶋監督は「相当細かいところまで研究されていると分かった」と語る。世界選手権に向け、遅い返球には台から少し下がるなど、打つ手を考える。
 張本は右手薬指のけんしょう炎の不安材料を抱えつつ、「事前の合宿で調子を上げる」と前を向く。
 中国を本気にさせるまでのレベルには来ている。「明らかな課題を埋めれば成長できる」。どんな策にも打ち勝つ力を付ける決意だ。
(佐藤夏樹)