青森県佐井村に伝わる県無形民俗文化財「福浦の歌舞伎」の春祭り特別上演が同村の歌舞伎の館であり、住民ら約150人が役者の熱演を楽しんだ。
 地元漁師ら十数人でつくる福浦芸能保存会のメンバーと公募で集まった3人が「三番叟(さんばそう)」「太閤記九段目」「一谷嫩(ふたば)軍記」を演じた。演技中に観客が舞台下に歩み寄ってご祝儀を置くのが福浦歌舞伎の特徴。役者らが音に合わせて殺陣を披露したり、見えを切ったりする度にご祝儀が積まれ、会場が盛り上がった。
 明治時代中期から地域で130年近く受け継がれてきた伝統芸能で、近年は役者不足から外部に役者を募ってきた。
 出演した東京都の団体職員吉田昌紀さん(54)は「せりふを合わせるのに苦労した。緊張したけど面白かった」と話した。