全国屈指の馬産地が出産シーズンを迎えている。毎年15頭前後の子馬が誕生する遠野市。山々に囲まれた地形を生かした飼育法「夏山冬里方式」で、子馬たちはすくすく成長していく。
 高橋真さん(84)の厩舎(きゅうしゃ)では4日、牝馬が産声を上げた。体高100センチ、体重は40キロ。母馬にすり寄って母乳をせがんだり、飛び跳ねてみせたり。愛くるしい表情を振りまいていた。
 季節繁殖動物の馬は、餌が豊富になる3~5月に出産が集中。夏場は早池峰山の麓に広がる草原で母馬と一緒に牧草をはみ、雪がちらつくと馬育成調教施設「遠野馬の里」で同い年の仲間と共同生活を送る。
 「人間と同じように社会のルールを学び、個性を磨いていく」(高橋さん)のだという。
 翌年の秋には遠野競り市に掛けられ、一人前の乗用馬になるため全国各地に旅立っていく。=随時掲載=