東北経済産業局がまとめた2018年の工場立地動向調査(速報)によると、東北6県の立地件数は前年と変わらず101件だった。東日本大震災の復興事業による立地は減少しているが、輸出が好調な半導体や自動車関連事業者の進出が堅調で、震災前に比べて高水準が続いている。
 県別の立地件数と面積は表の通り。件数は宮城が最も多く、福島、山形を含む上位3県で73.3%を占めた。前年を上回ったのは岩手、宮城、山形の3県。震災前の10年との比較では全体で23件増えた。
 立地面積は6県で計121.1ヘクタールとなり、前年比14.2%減。岩手、秋田、福島3県が前年を下回った。青森は繊維工業の大型立地があり、前年比2.5倍の11.6ヘクタールとなった。
 業種別件数は輸送用機械や生産用機械、電子・デバイスなどの「機械工業」が計43件だった。半導体や自動車向けが多く、全業種の42.6%を占めた。他は食料品が18件、金属製品が10件などとなった。
 1工場当たりの平均は立地面積が1.2ヘクタールで、前年比14.3%の減少。雇用予定者は35.1%減の24人。設備投資予定額は、前年に福島で1000億円規模の発電施設整備が2件あった反動などで52.6%減の12億3000万円だった。
 移転に伴う立地は前年比7件減の27件。うち被災した沿岸部の工場移転は4件減の7件で、全て宮城だった。業種は水産加工などの食料品が3件で最も多い。
 経産局の担当者は「全国的に小規模立地が増えており、面積は減少傾向にある。件数は震災関連が減る中、大手の半導体や自動車関連メーカーの進出が下支えとなって前年比で横ばいを確保した」と説明した。
 調査は1000平方メートル以上の工場用地を取得した製造、電気、ガス、熱供給業の事業者が対象。15年の調査以降、大規模太陽光発電所(メガソーラー)は除外している。