旧優生保護法(1948~96年)が障害者差別に当たる条文を削除して母体保護法に改正後、精神障害を理由に不妊手術を強制されたケースがあるとして、支援者でつくる「全国『精神病』者集団」(東京)は19日、厚生労働省で記者会見し、旧法下の被害者を救済する法案に関し、改正後の強制手術も対象とするよう求めた。
 会見には2003年、精神障害を理由に不妊手術を強制された岩手県の男性(68)が同席した。
 国会で来週にも成立する見込みの救済法案は、旧法下で不妊手術を受けた被害者に一時金320万円を支給する。男性のようなケースは旧法の改正後で対象外となっている。
 法案に関し男性は「手術を受けさせられた理由は(旧法下の手術と)同じで対象にならないのはおかしい」と強調。「自分と同じような状況に置かれた人は全国にいると思う。ぜひ声を上げてほしい」と語った。
 男性は高校時代に統合失調症を発症。95年に交際していた女性と結婚を考えたが、兄夫婦から「籍は入れるな。子どもはつくるな」と反対された。女性は妊娠し流産したことを機に不妊手術を受けさせられた。男性も03年11月に兄夫婦から「手術を受けなければ一生入院させる」と手術を強いられたという。
 支援団体によると、全国から同様の相談が複数寄せられているという。