かつて秋田県仙北市の田沢湖のみに生息していた固有種の淡水魚クニマスを、現在生息する山梨県から秋田県が再び30匹借り受けることになり、秋田に運び込まれた。このうち田沢湖クニマス未来館には15匹が到着し、公開された。

 貸与されたのは山梨県内の施設で人工ふ化した体長15センチほどの1歳魚。15匹は未来館の水槽に放たれると、元気に泳ぎ回った。大竹敦館長は「無事に運び込まれてうれしい。緊張感もある。クニマスの古里復活に向けて、健康第一で育てていきたい」と話した。

 残る15匹は北秋田市阿仁の県水産振興センターで飼育される。

 山梨県からのクニマスの貸与は2017年5月に続き2回目。前回は10匹を受け入れた。生態が未解明な部分も多く、飼育の難しさから19年4月までに8匹が死んで2匹に減っていた。

 こうした状況を踏まえて佐竹敬久秋田県知事が追加貸与を相談し、新たに30匹の貸与を受けた。

 クニマスは、酸性水が田沢湖に流れ込んだことで1940年ごろに絶滅したとされる。絶滅前に受精卵を移していた山梨県の西湖で、2010年に約70年ぶりに発見された。