サンマ漁の通年操業を可能にする省令改正を受けた北太平洋公海での本格操業が始まり、石巻漁港(石巻市)と気仙沼漁港(気仙沼市)から15日、サンマ船計3隻が出漁した。従来の漁期(8~12月)が3カ月前倒しされ、秋を代表する味覚が初夏に登場する可能性がある。漁獲量や品質は未知数で、漁業関係者は漁の行方を不安げに見守る。
 石巻漁港からは今野水産(石巻市)の第1栄久丸(198トン)が出港し、約2カ月の漁に入った。工藤真秀工務部長は「漁場で操業してみないと分からないことが多い。期待と不安が半々だ」と話した。
 石巻魚市場の須能邦雄社長は「秋の価格形成への影響を懸念する声もある。消費者ニーズの把握など流通面の対応策も必要だ」と指摘した。
 気仙沼漁港から出漁したのは、同港を基地とする北海道洞爺湖町の第68福神丸と富山県魚津市の第1恵比寿丸(いずれも199トン)。18日から6月2日まで操業する。
 福神丸の佐藤健二漁労長は「不安しかない。資源が減る中、先乗りして公海で取っていいのかという思いもあるが、雇用をつなぐためにも船を動かす必要がある」と硬い表情で話した。
 今回の公海サンマ漁は両漁港の3隻を含む計18隻が操業する。9隻ずつ2グループに分かれ、2週間ごとにサンマを漁獲。洋上でロシア船に販売する。一部は花咲港(北海道)など国内に水揚げされる見通し。